【2024最新】ものづくり補助金とは?申請条件やスケジュール、福祉事業への活用方法を解説!

ものづくり補助金 補助金・助成金

事業において、設備投資をしたり、新製品を開発したいと思っても資金が足りない。そんな経験をされたことはないでしょうか。そんな時に使えるのが「ものづくり補助金」です。

ものづくり補助金は、活用することで新製品や設備投資のための補助を受けることができ、事業の成長を強力にサポートしてくれる補助金です。本記事では、ものづくり補助金の申請条件やスケジュール、福祉、介護事業への活用方法や実際の事例について紹介します。

ものづくり補助金とは

ものづくり補助金概要

ものづくり補助金の正式名称は、ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金といいます。目的は、中小企業・小規模事業者等の製品、サービス開発や、生産プロセスの省力化などに向けた設備投資等を支援することにあります。

中小企業・小規模事業者等が今後複数年にわたり相次いで直面する制度変更(働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス導入等)等に対応するため、中小企業・小規模事業者等が取り組む革新的な製品・サービスの開発、生産プロセス等の省力化を行い、生産性を向上させるための設備投資等を支援します。

ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業公募要領(18次締切分)1.1版

新しい商品やサービスを開発する際に、なかなか資金を用意できない事業者も多いと思いますが、そういった事業者にむけて、製品やサービスの開発に必要な資金を補助してくれる補助金となっています。

最新の17次では、629事業者の申請があり、185の事業者が採択されています。
参考:ものづくり補助金総合サイト「採択結果」

ものづくり補助金の概要

ものづくり補助金の概要について、最新の18次の情報をもとに紹介します。18次のものづくり補助金では、全部で5つの枠があり、それぞれ補助金額や条件等がことなっています。

名称ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 
申請受付日令和6年3月11日(月) 17時~令和6年3月27日(水) 17時                       
受け付け条件基本条件をす3~5年の事業計画を策定
最大補助金額1億円
補助率2/3
補助枠省力化(オーダーメイド)枠、製品・サービス高付加価値枠、通常類型、成長分野進出類型(DX・GX)、グローバル枠
申請対象者中小企業、小規模事業者等

ものづくり補助金の申請条件とは

ものづくり補助金の申請には、事業者の規模が一定より小さいなど、条件を満たしている必要があります。ここでは、申請の条件について解説します。

補助対象者

ものづくり補助金は、中小企業・小規模事業者等の支援を目的としているため、申請するには特定の事業規模以下である必要があるなど、条件を満たしている必要があります。ここでは申請条件について簡単に紹介します。

補助対象者の条件例

  • 中小企業(組合関連以外)の場合は、資本金3億円以下、常勤従業員900人以下(業種によって異なる)
  • 小規模事業者・小規模事業者については、常勤従業員20人以下の個人事業主(業種によって異なる)
  • 特定非営利活動法人の場合は、従業員数が300人以下であり、認定特定非営利活動法人でないこと
  • 社会福祉法人の場合は、従業員数が300人以下であること

また、下記の様な事業者等は対象外となります。

  • 過去3年間に、2回以上、本事業の交付決定を受けた事業者
  • 発行済株式の総数又は出資価格の総額の3分の2以上を大企業が所有している中小企業者等のみなし大企業
  • 公募開始時点において、確定している(申告済みの)直近過去3年分の各年又は各事業年度の課税所得の年平均額が15億円を超える事業者
  • 法人格が財団法人(公益・一般)、社団法人(公益・一般)、医療法人及び法人格のない任意団体

NPO(特定非営利活動法人)や社会福祉法人も、申請の対象の法人となっていますが、中小企業の一般の振興・発展に直結する活動をしている、従業員数が300人以下といった制限があります。

補助対象者の条件を満たしていない場合は、申請の準備を進めても、申請することができません。申請を進めるまえに、補助対象者としての条件を満たしているかどうかを必ず確認するようにしましょう。

補助対象事業

ものづくり補助金の申請は、事業単位で行います。また、革新的なサービスや省力化のプロセス等を支援することが目的のため、既存の事業のための資金に用いる等、目的に沿わない事業については利用することができません。補助を受けるには下記の条件を満たす必要があります。

【補助対象事業】

以下を満たす3~5年の事業計画書の策定および実行
➀付加価値額 年平均成長率+3%以上増加
➁給与支給総額 年平均成長率+1.5%以上増加
➂事業場内最低賃金が地域別最低賃金+30円以上

また下記の様な事業は対象外となります。

  • 17次公募省力化(オーダーメイド)枠に申請をした事業者
  • 事業の主たる課題の解決そのものを他者へ外注又は委託する事業
  • 試作品等の製造・開発の主たる部分を他者に委託し、企画だけを行う事業
  • 購入した設備を自ら占有し、事業の用に供することなく、特定の第三者に長期間賃貸させるような事業

対象事業は、実施によって付加価値を創造するものである必要があり、また事業の実施については、事業者が主体となって行っていく必要があります。申請前に事業が条件を満たしているかを確認しておきましょう。

ものづくり補助金の申請枠とは

ものづくり補助金は、補助金のタイプによって枠がわかれており、申し込みはそれぞれの枠の条件に合わせて行います。ここでは、各枠の条件や申請額、利用目的等を簡単に解説します。各枠の概要を理解することで、補助金への理解が深まると共に、具体的な活用法も見えて来るでしょう。

枠(類型)補助上限額補助率
省力化
(オーダーメイド)枠
5人以下 750万円(1,000万円)        
6~20人 1,500万円(2,000万円)
21~50人 3,000万円(4,000万円)
51~99人 5,000万円(6,500万円)
100人以上 8,000万円(1億円)
1/2
小規模・再生 2/3
※補助金額1,500万円までは1/2もしくは2/3、1,500万円を超える部分は1/3
製品・サービス高付加価値化枠(通常類型)5人以下 750万円(850万円)
6~20人 1,000万円(1,250万円)
21人以上 1,250万円(2,250万円)
1/2、小規模・再生 2/3
新型コロナ回復加速化特例 2/3
製品・サービス高付加価値化枠(成長分野進出類型)5人以下 1,000万円(1,100万円)
6~20人 1,500万円(1,750万円)         
21人以上 2,500万円(3,500万円)
2/3
グローバル枠の概要5人以下 3,000万円(3,100万円)
6~20人 3,000万円(3,250万円)
21人以上 3,000万円(4,000万円)
1/2、小規模 2/3

省力化(オーダーメイド)枠

省力化(オーダーメイド)枠は、最大で1億円の補助を受けることができる枠です。人手不足の解消に向けて、デジタル技術等を活用した専用設備(オーダーメイド設備)の導入等により、革新的な生産プロセス・サービス提供方法の効率化・高度化を図る取り組みに必要な設備・システム投資等を支援するための枠となります。

製品・サービス高付加価値化枠(通常類型)

製品・サービス高付加価値化枠(通常類型)は、最大で2250万円の補助を受けることが出来る枠です。3~5年の事業計画期間内に、新製品・サービスの売上高の合計額が、企業全体の売上高の10%以上となる事業計画を策定する事業を対象としています。

製品・サービス高付加価値化枠(成長分野進出類型)

製品・サービス高付加価値化枠(成長分野進出類型)は、最大で3500万円まで補助を受けることができる枠です。通常類型の要件に加え、DXに資する革新的な製品・サービスの開発であること、または、グリーン成長戦略「実行計画」14分野に掲げられた課題の解決に資する革新的な製品・サービスの開発であることが条件です。

グローバル枠

グローバル枠は、最大で4000万円まで補助を受けることができる枠です。海外への直接投資に関する事業等、既定の海外事業を実施する事業者に対し、、国内の生産性を高める取組みに必要な設備・システム投資等を支援します。

ものづくり補助金のスケジュール、申請の流れとは

ものづくり補助金のスケジュールは、最新の18次の申請は3月27日が締め切り、6月下旬が採択発表の期間となっております。ここでは、最新の情報をもとに、ものづくり補助金のスケジュールや申請の流れを解説します。

事前準備

ものづくり補助金の申請は、全て電子申請となっており、申請には、GビズIDプライムアカウントが必要です。GビズIDプライムアカウントの取得には、2~3週間程度の期間を要する可能性があるので、早めに取得しておきましょう。

GビズIDプライムアカウントの取得はこちら

➀申請

ものづくり補助金は、電子申請のみで受け付けているおり専用のシステムにログインする必要があります。利用は、取得済みのGビズIDプライムを使用し、公式のシステムにログインした上で行います。利用するシステムについては、ものづくり補助金の公式サイトにて案内がされますので、公式ページを確認してください。

また、申請の際には、事業内容等必要な情報は全て入力できるように資料を揃えておき、必要な書類はPDFとして保持しておくようにすると、申請もスムーズです。

申請の際に必要となる書類例

  • 事業計画書
  • 補助経費に関する誓約書
  • 賃金引き上げ計画の誓約書
  • 決算書等
  • 従業員数の確認資料
  • 労働者名簿
  • 「再生事業者」であることを証明する書類
  • 大幅な賃上げ計画書
  • 金融機関による確認書
  • 海外事業の準備状況を示す書類
  • 最低賃金要件に関する確認書
  • その他か点に必要な資料(任意)

申請後は受付番号が発行されます。受付番号はシステムから確認できますが、万が一システムにログインできないといったトラブルの際に必要になるので、控えておきましょう。

➁審査

申請後は、書類審査、および必要な場合は口頭審査が行われます。審査は、申請が要件を満たしているか、また加点項目等も加味したうえ、様々な角度から行われます。また、申請額が一定以上の場合には、口頭審査がが行われます。口頭審査については、所定の期間内に、事務局とスケジュールを調整の上、オンラインで行われます。

➂採択発表

審査後、採択決定の発表がされます。決定までの期間は、申請受け付けの締め切りからおおむね三ヵ月程度です。交付の決定については、事務局から電子システムを通じて行われます。なお、採択はまだ補助金の交付候補者としての立場が決定しただけです。

この後、事業内容の修正等をへて、はれて交付決定となります。書類の不備等が改善できない場合は、交付決定まで進めない場合があることに注意してください。

➃交付申請・交付決定

採択されたら、補助金の金額等を決定するための交付申請手続きを行います。交付申請では、電子申請システムより、現況確認資料、申請内容ファイル、見積書等の提出を行います。これらの書類が無事受理されると、晴れて交付決定となります。

➄補助事業実施・完了報告

補助金の交付が決定されたら、速やかに補助事業を実施します。補助事業については、定められた期間内に、発注・納入・検収・支払等の全ての事業の手続きを完了し、「補助事業実績報告書」にあわせて、必要書類をJグランツから提出する必要があります。第18回の場合は、交付決定日から2024年12月10日までが期限となっています。

⑥確定検査

実績報告書提出後は、確定検査が行われます。確定検査では、提出された書類に基づき、事業等が実際に適切に使用されたかなどを検査します。必要な場合は、職員が事業所を訪れ、補助事業の実施についての検査を行います。

無事検査を通過し、確定通知書が通知されると、補助金額が確定します。

⑦補助金の請求

交付額が決定したら、補助金の請求(積算払い請求)を行います。請求についても、Jグランツより行ってください。なお、最新の18次においては2025年1月31日が提出期限となります。

補助金の振り込みは、指定された口座に行われます。

⑧事業化状況・知的財産権等報告

ものづくり補助金の交付を受けた事業者は、補助事業終了後、6年間にわたり、事業化状況、および知的財産権等報告書等の提出をJグランツ上から行う必要があります。賃金引上げ状況が未達であったり、しっかりと報告書の提出がない場合は、補助金の返還を求められる可能性もあるので、忘れずに行う様にしましょう。
(補助金の額の確定を2月末までに受けた場合、次に迎える4月~5月に初めての事業化状況報告
を行う必要があります。3月以降に確定を受けた場合は翌年の4月~5月が初めての報告年となります。)

事業化状況・知的財産権等報告の際に必要な資料

  • ①「事業化状況・知的財産権等報告書」
  • ②「事業化状況等の実態把握調査票」
  • ③「返還計算シート」
  • ④直近の決算書(知的財産権の報告は、交付決定から報告対象年度終了時点までの決算書をいう。)
  • ⑤報告年3月分の賃金台帳※これらの内容は、事業化状況・知的財産権等報告システムからご報告いただきます。

ものづくり補助金の対象経費は?どんな費用に使えるの?

ものづくり補助金対象費用

ものづくり補助金は、事業やサービスの効率化や生産性向上を目的としているため、設備投資費や専門家経費等に利用することができます。ここでは、ものづくり補助金を利用可能な経費についてご案内します。

経費に利用できる金額は、申請する枠や企業の規模によって異なっていますが、最大で1億円の補助金額となっています。

機械装置・システム構築費機械・装置、工具・器具の購入、製作、借用
、ソフトウェアの構築等に要する経費
運搬費運搬料、宅配・郵送料等に要する経費
技術導入費知的財産権等の導入に要する経費
知的財産等関連経費特許権等の知的財産権等の取得に要する弁理士の手続代行費用等
外注費新製品・サービスの開発に必要な加工や設計(デザイン)・検査等
の 一部を外注(請負、委託等)する場合の経費
専門家経費本事業遂行のために依頼した専門家に支払われる経費
クラウドサービス利用費クラウドサービスの利用に関する経費
原材料費試作品の開発に必要な原材料及び副資材の購入に要する経費
海外旅費海外渡航及び宿泊等に要する経費
通訳・翻訳費通訳及び翻訳を依頼する場合に支払われる経費
広告宣伝・販売促進費海外展開に必要な広告(パンフレット、動画、写真等)の作成及び媒体掲載、展示会出展等、ブランディング・プロモーションに係る経費

経費の利用は、事業計画に記載した事業に使われるものに限られ、必ず50万円以上の機械装置等を取得したうえで行う必要があります。(広告費単体で申請といったことはできない)そのため、利用としては業務効率化のための設備投資を行い、それに付随する費用として経費を申請するといった利用方法が想定されます。

ものづくり補助金は福祉や介護事業に活用する方法とは

ものづくり補助金は、福祉事業や介護事業での利用を禁止しているわけではありませんが、企業の生産活動の効率化等を支援する意味合いが大きく、ただ既存の事業の発展のためにという事業計画では、採択されることはできません。

以前は採択されていたこともあったようですが、福祉事業や介護事業は「国の他の助成制度との重複」の要件に当てはまるとみなされ、保険の対象となる事業に直接適用はできないと考えましょう。

(過去又は現在の)国(独立行政法人等を含む)が助成する制度との重複を含む事業を申請する事業者。すなわち、補助対象経費の重複に限らず、テーマや事業内容から判断し、本事業を含む補助金若しくは委託費と同一若しくは類似内容の事業(交付決定を受けていない過去の申請を除く)、又は公的医療保険・介護保険からの診療報酬・介護報酬、固定価格買取制度等との重複がある事業を申請する事業者は補助対象となりません。

ものづくり補助金公募要領_18次締め切り

福祉・介護事業で採択を狙う場合、可能性としては、法人の事務作業の軽減だったり、就労継続支援のA型、B型において、なんらかの生産性を高める取り組みだったり、国からの保険給付によらない部分の事業であれば、採択される可能性があります。

また、福祉事業や介護事業であっても、国からの給付を受けていないソーシャルビジネスであれば、補助金を受け取れる可能性は十分にあります。

ものづくり補助金の加算とは?獲得するポイントを解説!

ものづくり補助金ポイント

ものづくり補助金の申請を通すためには、書類や申し込みに不備がないことはもちろんですが、加点を獲得していることも重要となります。ここでは、ものづくり補助金の加点と獲得方法を紹介します。

成長性加点 有効な期間の経営革新計画の承認を取得した事業者
経営革新計画(https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/kakushin/index.html)
政策加点政策に沿って認定等を取得した事業者に加点される
創業・第二創業後
間もない事業者
(5年以内)
会社成立の年月日(個人事業主の場合は開業日)又は代表取締役の就任日が公
募開始日より5年前の日から応募締切日までの場合に対象
パートナーシップ
構築宣言
ポータルサイト(https://www.biz-partnership.jp/index.html)において宣言を
公表している事業者(応募締切日前日時点)
再生事業者本事業における再生事業者に定義されている事業者
DX認定事業者応募締切日時点で有効な認定を受けている事業者
・DX推進ポータル(https://disclosure.dx-portal.ipa.go.jp/p/dxcp/top)
サイバーセキュリ
ティお助け隊
サービス
申請時点において「サイバーセキュリティお助け隊サービス」を利用している
事業者
「サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト」に掲載されているサービ
ス(https://www.ipa.go.jp/security/keihatsu/sme/otasuketai/#list)
健康経営優良法人
認定
令和4年度および令和5年度において健康経営優良法人に認定された事業者
・健康経営優良法人認定事務局ポータルサイト(https://www.kenko-keiei.jp/)
技術情報管理認証
制度
技術情報管理認証制度の認証を取得している事業者
・技術情報管理認証制度(https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/
mono/technology_management/index.html)
J-Startup
J-Startup地域版
J-Startup、J-Startup地域版に認定された事業者
・J-Startup事務局ポータルサイト(https://www.j-startup.go.jp/)
・J-Startup地域版(https://www.j-startup.go.jp/local_3/)
取引先事業者での
パートナーシップ
構築宣言(グリー
ン化の取組記載あ
り)
取引先の事業者がパートナーシップ構築宣言をしており、かつ宣言文中に項目
1(個別項目d. グリーン化の取組)について記載がある事業者
・パートナーシップ構築宣言(https://www.biz-partnership.jp/index.html)
新規輸出1万者支援プログラム「新規輸出1万者支援プログラム」に登録した事業者
J-クレジット制度J-クレジット制度を活用している事業者
GXリーグGXリーグに参画している事業者
・GXリーグ(https://gx-league.go.jp/)
カーボンフット
プリント(CFP)
カーボンフットプリント(CFP)を算定している事業者
賃上げ加点事業計画期間(補助事業完了年度の翌年度以降)における給与支給総額と事業場内
最低賃金をそれぞれ以下(ア)もしくは(イ)の通りとする計画を有し、事務局に誓約書を提出している事業者
被用者保険被用者保険の適用拡大の対象となる中小企業が制度改革に先立ち任意適用に取
り組む場合
えるぼし加点女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)に基づく
「えるぼし認定」を受けている事業者、もしくは従業員100人以下の事業者で
「女性の活躍推進企業データベース」に女性活躍推進法に基づく一般事業主行
動計画を公表している事業者
くるみん加点次世代育成支援対策推進法(次世代法)に基づく「くるみん認定」を受けてい
る事業者、もしくは従業員100人以下の事業者で「両立支援のひろば」に次世代
育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画を公表している事業者

加点を獲得することができれば、採択の材料として有利になりますので、獲得できそうな加点があれば、積極的に申し込みしてみましょう。

福祉・介護事業での成果事例を紹介

ものづくり補助金事例

福祉、介護事業で実際に採択された成果事例を紹介します。ものづくり補助金の申請を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

株式会社アイエス(介護関係者に向けた緊急連絡装置)

株式会社アイエスは、消防設備やセキュリティ機器の販売等を行っており、福祉施設等にむけてもサービスを展開しています。同社は、介護施設やグループホームさらに在宅要介護者の緊急事態を関係者にワンタッチで通報できるEメール一斉通報装置の試作開発をおこないました。

ものづくり補助金を活用し、ボタンひとつで災害情報などを通報できる保安システム「HayaMail」が開発されました。

株式会社アイエスの事例紹介はこちら

株式会社バターのいとこ

株式会社バターのいとこは、就労継続支援事業所として製造業務を行っています。同社は、脱脂乳を活かして開発された焼き菓子「バターのいとこ」の販売を行っています。この製品は、牧場において安価に取引をされていた脱脂乳を、付加価値の高い製品として加工することを目的としています。

ものづくり補助金を活用することで、生産の効率化や規模の拡大のための機械装置を導入、就労継続支援事業のとしての売り上げをふやし、雇用の拡大に成功しています。

株式会社バターのいとこの事例紹介はこちら

株式会社ルネスアソシエイト(入居者の見守りと業務効率化による個別介護サービス強化)

株式会社ルネスアソシエイトは、京都にて調剤薬局として事業をスタートし、現在は、介護有料老人ホームの運営も行っている会社です。

同社では、人件費の圧迫等、収益性に課題を抱えていたところ、ICT,IOTの活用によって、サービスの向上と人件費の削減を実現しました。

ものづくり補助金を活用し、介護記録とも連携して使える見守りセンサーを導入したことで、業務負担を軽減、経費の削減や高い収益化を実現させました。

株式会社ルネスアソシエイトの事例紹介はこちら

ものづくり補助金申請の注意点

ものづくり補助金は、活用することができれば非常に役立つ補助金ですが、申請や利用には気を付けなくてはいけない点があります。ここでは、特に見落としてしまいがちなものづくり補助金の注意点についてお伝えします。

過去に交付を受けた事業者は対象外となる場合がある

ものづくり補助金は、過去に交付を受けていた場合でも、再度申請が可能です。ただし、特定の条件にあてはまる場合は、対象外となります。直近の18次においては、応募締切日から過去3年以内に交付決定を1回受けた事業者は、減点措置、過去3年以内に2回以上の交付決定を受けた事業者は、「申
請対象外」となっているので注意しましょう。

補助対象者の要件を満たさなくなると返還が必要

ものづくり補助金は、採択後も6年間にわたり事業報告が必要です。その間に、補助対象者の要件を満たさなくなった場合は、補助金の返還が必要になってきます。例えば、大企業になってしまった、法人の種別が変わったという場合に、返還を求められる場合があることを把握しておきましょう。

賃金上昇目標を達成する必要がある

ものづくり補助金に採択された場合は、設定した賃金上昇目標を達成する必要があります。たとえば5年間で5%の賃上げを行うといった事業計画書をだしていた場合に、未達成となっていると、補助金の返還を求められる場合があります。賃金上昇目標は、達成が可能な目標を検討の上、設定するようにしましょう。

参考:ものづくり補助金総合サイト「よくある質問」

まとめ

本記事では、ものづくり補助金の申請要件やスケジュール、申請のスケジュールやポイントについて解説しました。補助金を活用して事業を成長させたいという方は、ぜひ活用してみてください。

監修者

トキタ行政書士事務所代表 鴇田 光晴。成蹊大学卒業。重度重複の障害者入所施設、児童発達支援や放課後等デイサービスでの勤務を経て行政書士として開業。加算や開業支援等、現場での経験を活かした実践的なサポートを提供しています。

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